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2012年05月18日

冷たい熱帯魚


¶》飲食店の現実 「お客様は神様」という幻想

「ここも閉店休業か」
外出すると、扉を閉ざした食べ物屋さんに気づきます。
べつに珍しくもない”街の風景”なんでしょう。
が、おいらは同業ですので特別な感慨を持ちます。

街の中心部や駅から少し離れてしまうと厳しいでしょうな。
どのような客層をターゲットに設定していたのでしょうかねえ。

まぁ、多くはそういう分析をして店をオープンしてはいないのでしょう。
「先に条件ありき」、つまりそこに物件があったので店を作った。
それでもって、「美味いものを出してればお客は来るはず」との希望的観測。




おいらは比較的早くから「お客は神」という幻影を捨てていました。
80年代には気づいていましたね。それは幻だと。

お客さんを見ていないホール係、そしていつまでたっても出来ない料理。
子供連れの客は、店と公園の区別が出来ないのかガキを騒がせる。
そういった話ではありません。

当時はファミレス全盛、対極の高級料亭やグランメゾンも健在。
その両方をよく研究しました。課題はもちろん、
”どうすればお客をよべる店をつくれるか”です。

「資本と手を組んでその走狗になる」がひとつの答えでした。
だが、それはバツ。企業は嫌いなんで。
後年、SVの真似事などをする事になりますが、それは依頼によるものであり、組織に籍を置くことはありえません。

結局おいらが導き出した結論は、
「お客さんの動向に左右されない店にする」
です。

これはね、外食産業が喧伝する「お客様第一」が嘘だと見抜いたからです。
彼らの云うお客様主義は実はとんでもない欺瞞でして、実際にマニュアルで推進しているのは効率化と高収益化であり、お客さんはどうでもいいんですよ。面倒なので詳しくは書きませんが、要するに「牧場」とか「養殖場」でしてね、お客というものを人間として捉えていないのです。
それが「大規模化」へつながる背景という訳ですよ。

「いずれ自滅する」
バルブ満開の頃に、おいらはそういう冷たい視線で業界をみていました。

つまり彼らの真似をしなければいいのですな。
「お客様は神様」というのは大嘘。
「羊なら神だが、人間だと困る」が彼らの本音。

この反対の道を行けばいい。
「羊はけっこう、人間だけ来てくださればよい」
「ヒトだけに焦点した店を作る」

単純なことでね、「人間を人間として扱う」ってだけの話。

逆説的ですが、
「お客を開発するにはお客を追わないこと」
そう考えるに至ったのですよ。

魚に寒水魚と熱帯魚がいるように、人間にも種類があります。
それを一網打尽にしようと考える企業目線は愚かなものです。
「熱くて冷たい水温」なんてもんは、ありえない。

透明な海で群れて泳ぐ色彩鮮やかな熱帯魚は美しい。
漁師なら本能的に網を広げたくもなるでしょう。
だが、知恵のある漁師はそんなことはしない。
無駄だと分かっているからです。

派手な格好でヒラヒラ泳いでいるものだけが魚ではない。
地味で目立ちはしないが、”生きてるものは他にも沢山いる”

本当の「アツイ」のはどちらの方か?
おいらはそれに気がついたのですよ。


このBlogと魚山人はコンサルではありませんので、具体的な事は何一つ書けませんけども、分かる人にはなんとなく分かる。申し訳ないが、それでいいのだと思います。




¶》資本主義も共産主義も終わっている

欧州で市民の右傾化が目立つようになっております。
その理由はご存知のように「景気の悪化」

一般的に欧州各国は財政状態が悪い。
「大きな政府」、つまり過保護による支出過剰が重しになっているから。
そういわれてますが、それは表向き。

真の原因は「時代の流れ」であり、これには打つ手がありません。
もちろん欧州だけではなく、米国も日本も新興国も例外にはなれない。

”時代の流れ”とは何か?
それは「生産に労働者が必要なくなった」ということ。

だが、世界の市民は今でも大半は労働でメシを食っている人々。
その結果今我々がみている現実が目の前に存在する。
すなわち「社会不安一歩手前」の国々ですな。

労働者がいなくても生産には困らない。
ということは、資本家がボロ儲けできるっていう意味になる。
それは例えばアメリカを見れば明らかでしょう。
アップルを先頭に、どんだけ莫大な儲けを出しているか。
彼らはほとんど米国で生産をしていない。
もちろん欧州でも日本でも生産していない。
つまり先進国の労働者は不要なのです。

生産を引き受けているのは新興国。
だが、中韓の現状をみるに、これらの国も生産をしなくなるはず。
富は偏在して行き、やがて労働者は行き場を失うでしょう。
遠からず先進国同様に失業者で溢れることになる。

ごく少数の富豪が富を独占する。
今はそういう方向に向かっている最中というわけですな。

だが、人類7千年の歴史を振り返れば、そういう社会の方が普通なのであり、この100年のような「平等に近い」「中産階級が人生を謳歌した」時代は極めて異例で珍しいと言えましょう。歴史上初めてではないか。全歴史を通して、一握りの支配階級が庶民を搾取し富を独占するのがごく普通ですのでね。

その珍しい100年間も、どうやら終わりに近づいている様ですが。



欧州の話に戻ります。
景気が悪化すれば人々は余裕を失う。
考える力も衰えていき、良識は隅へ追いやられる。

それが極端な右傾化となって表れます。
排他的になり、保守化が進行する。

生産が追い付かぬほど景気が良かった時代に自らが積極的に受け入れた移民を、今度は冷たく排斥するのです。
移民排斥、外国人嫌いが、街を跋扈し始める。

景気が悪くなるのは、どう考えても移民の責任ではない。

しかしその理屈は通らず、職を奪われるとして移民を憎む。
こうした頭の悪い連中は、簡単に国粋主義者に利用される結果となる。
北欧じゃ無関係の人々を大量射殺する国粋主義のキ印が出る始末。
ネオナチもいまだに健在。

国粋主義者やファシストは資本家の手先だと歴史が証明している。

景気悪化の「真犯人」は大手企業や金融資本。
それすらも分からぬほどの馬鹿と成り果てるのでしょう。



第一次世界大戦というのは「植民地争奪戦」の総括みたいなモンでした。
これに勝利した国は植民地をさらに拡大。

敗戦国は植民地を失いました。

もっとも痛い目にあったのはドイツ。
講和会議で決定された『ベルサイユ条約』を受けるしかなかった。
ライン右岸は占領される
領土の1/6を失う
すべての海外植民地を失う
1320億マルクというありえない額の賠償金を命じられる

社会民主党政権のワイマール共和国はこれを受け入れ奮闘はしたものの、マルクは1兆分の1にまで価値をさげるインフレーション。その後アメリカ資本などの投入で経済は一時もち直すが、1920年代末のアメリカ発世界大恐慌でドイツ経済は破綻。デフォルト状態のままヒトラーが政権を握る。

1929年に起きた大恐慌は10月のニューヨーク株式市場の大暴落から始まり、全世界に甚大な影響を与えることになります。

大恐慌の原因は、”資本主義の矛盾”です。
生産過剰なのに、富の偏在で労働者には購買力がない。
穀物や肉を大量に廃棄しても価格の暴落は止まらない。
簡単に言えば、富が独占されすぎて消費者が消えたという事。
この時代にかろうじて「中産階級」が存在したのはアメリカだけです。


大恐慌を背景に急速に広まったのがファシズム。
ムッソリーニもヒトラーも、独裁を獲得するためにあらゆるものを利用。
社会主義を毛嫌いする軍隊や資本家や地主や教会の支持
経済的に困窮する市民の支持
前途不安な若者達の支持
こうした支持を強固にし、一体感を持たせる為に「人種差別」を鮮明に打ち出し、ユダヤ人を排斥。自信を失った人々に「我々は優秀な人種である」と強調してユダヤ人を迫害し財産を強奪する罪の意識をすりかえる大衆デマゴギー。

「奴らが悪い」「この現状は劣等人種である奴らのせい」
だから奪ってもいいし、殺してもいいってわけでしょう。

こうした世界的な経済後退を招いたのは資本主義各国の「強欲」です。
ユダヤ人のせいではありません。
だが、そんなことは誰も言えないし、言えば「アカ」として弾圧。

ヒトラーの嘘つきぶりは党名にはっきりと表れています。
「国家社会主義ドイツ労働者党」

彼は労働者にも社会主義にもまったく関心がない。
興味があるのは独裁政権だけ。そして大資本家の財産だけです。
その後行った政策をみれば、これは一目瞭然。

このような残忍強欲な独裁者に国を任せてしまった。
その理由が「景気悪化」であるとしても、あまりにも、愚か。
なのでドイツの国をあげた反省ぶりは半端ではないのです。



我々が今見ているもの。
それは資本主義の限界です。
今から80年前にもそれを見てるはずだが忘れてしまったようです。

だからと言って社会主義が勝利したわけではない。
ピエール・ルルー、マルクスやレーニンや孫文の主張は基本的に正しい。
思想家が考えだした共産主義は間違った思想ではない。

だが、それを人間が実践するのは無理です。
現実の社会でそれを実現するのは不可能でしょうな。

スターリンや毛沢東が何をしたか。
ただの独裁恐怖政治であり、社会主義などと呼べるものではない。
ソビエトも中国もたんに官僚主導の独裁政治に過ぎません。
(ロシアは帝政に戻りそうだし、中国共産党は相変わらずの独裁)

我欲にまみれた人類にとって、共産主義は荷が重すぎるのですよ。

であるにも関わらず、いまだに党名を変えない日本共産党には腹が立つ。
なぜかと言えば「日本で唯一の野党」だからですよ。
その責任を自覚せず、アナクロな共産主義を標榜する意固地さ。
日本を良くしようという意識と実行力が欠落してますな。
原理主義者は北朝鮮にでも移民すればよい。



現在ユーロ圏で起きてる経済危機は終息がみえません。
なぜなら構造的な問題であり、解決の糸口がないからです。
この先、企業が現地で労働者を求めるとは考えにくい。

一部の資本家しか利益を得られない事態が進行する。
利潤を求めて資本は各国を飛び回るが、やがて限界をむかえます。
消費者の開拓よりも、減少が勝るからですよ。
やがてすべては紙クズになるでしょう。暴落です。

だが、当面欧州各国は緊縮財政を目指すしかない。
国民の不満は移民や外国人に向けられる。
ナショナリズムが蔓延し排他的な政権が誕生する可能性もある。
社会主義的な政権ができたとしても、何もできることはない。
国民は期待を裏切られたとして、国粋主義に傾くおそれがある。

アジアはどうなのか。
嫌日、嫌中、嫌韓、三つ巴で愚かなことをやっておりますな。
アホの底が知れませんが、この程度ってことでしょう。

だいたい日本の左派や右派は何を言いたいのかさっぱり分かりません。
どうでもよい瑣末な枝葉末節を、重箱の隅を突付くように口汚く低劣に罵るだけでヒステリーに近く、そこに明確な理論はなく、あるのは感情論のみ。

左派や国家主義者は革命でもやればいいし、右派は石原さんでも立てて政権を奪取し、憲法を変える。で、国民皆兵にして小島あたりから戦争を開始すりゃいいでしょうが。
他の連中も、そんなに中韓が嫌いなら自衛隊を乗っ取って北京なりソウルなりを爆撃すればいい。今すぐF15で爆弾を落として来いっての。
ネチネチグズグズ言ってる暇がありゃ、それをやればいいんです。

中韓だって同じ。
そんなに日本が嫌いなら、爆撃しにきやがれってんだ。
いつでも攻めてこい、ボンクラ。

まぁ、その程度ですな。アジアも。

強欲な資本主義連合はね、かつての植民地帝国列強が形を変えただけ。本質は同じです。グローバル経済という「新キリスト教」を御旗に、すべてを根こそぎ強奪しようという姿勢はまったく変わっておりません。

それにはアジア各国が手を携えて対抗する以外にない。
だが犬と猿みたいにギスギスしてるザマでは、また荒らされ放題に終わる。


不思議なんですが、
今の学校は1930年代になにが起きたのか教えてないのでしょうか?


すべてにおいて経済が優先する社会にはいずれ限界が訪れる。
永遠に膨張を続けるものはないからです。
欧米や日本が経済苦境に立たされているとすればそれは自業自得。
他の何かを責めるのはお門違い。
欲の暴走が招いた結果でしかありません。



【冷たい熱帯魚】とは何か
それが何を指すのか、ここまで読んでわかった人もいるでしょうし、分からぬ人もいるでしょう。それで結構ですし、その帰結にしかなりません。

ただね、それが分からぬにしろ、本能的に悟っていないと、客商売を続けていくのは難しいでしょうね。特に飲食業は厳しいでしょう。

さあ、くだらねぇ事ばかり書いていても商売になりませんので(笑)
そろそろ仕事に戻るといたします。




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posted by 魚山人 at 15:45 | 「頑張れ日本」な話 |