2013年06月08日

核防衛@

 一、 なぜ核防衛か



●議論さえできない現状

日本で『核武装論』を語れば袋叩きか異常者扱い。
どちらにしても危険人物と見られて終了。

議論することさえ問題外の絶対的タブー。
なぜこのようになっているのか?



・「非核三原則」
(核兵器を、もたず、つくらず、もちこませず)


実は日本でも1950年代に盛んに核武装について議論されたことがある。

1960年(昭和35年)の日米安保条約改定に向けて、日本の方向性を決めるための重要な議論だった。

中曽根康弘と岸信介がその議論の主役であった。

中曽根は核兵器保有に反対する立場を示しており、概ね中曽根の意見が議論をリードすることになる。

もちろん日本社会党などの野党は絶対反対の立場で政府与党を責め立てていた。

1955年(昭和30年)
中曽根康弘の、国会での「原子力を人間を殺傷するための武器としては使わない」という発言などで、
【核兵器を作らない】という与野党の合意が形成された。

総理大臣の岸信介は、「防衛的核兵器は合憲である」が、政策的には「核兵器を持たず」を原則とすると答弁。

結局、日本政府は非核三原則を【国是】にする方針を固めて60年安保を迎えることになる。

IAEA(国際原子力機関)に加盟し、NPT(核拡散防止条約)を批准したことにより、また日本の原子力基本法により、「核兵器を持たず、作らず」は法的に禁止された。

ただし、日米安保とそれに伴う米国による核の傘が国防上不可欠であるため、「核兵器を持ち込ませず」という部分は法制化されておらず、現在まで玉虫色のままである。



要点をまとめると、

・敗戦国の日本は主にアメリカなどの意向に添って軍を解体し武力を放棄

・しかしソ連や中国という共産勢力の台頭に脅威を感じたアメリカは、日本に防波堤の役割を求めて再軍備を促す

・朝鮮戦争、台湾の紛争、そして中華人民共和国の核実験成功と核保有などの緊迫した情勢により、日本も核兵器を配備しなければいけないという危機感が生まれ、保守派は核武装を模索

・しかし戦後間もない日本国内の世論は核兵器に対する激しい抵抗があり、保守系議員も「アメリカによる核の傘」を選択せざるをえなかった

・核武装を望んでいたと思われる岸信介は、日本の核武装を臭わせ、日米安保に核の傘も含めるようアメリカに求める

・60年代に入っても政府は核武装を完全に諦めておらず、佐藤栄作は内閣調査室に核保有の可能性を検討させる

・この時の検討結果がネガティブ(日本にとってマイナス)と出たことで、60年代後半に佐藤総理は日本の核武装を断念する

・それ以後、佐藤以降の歴代首相は公式に「非核三原則を順守する」旨の発言をするようになる




ソ連はもとより、中国も核保有国になったことで、日本は安全保障の観点から核武装する必要があった。

「核による報復」という手段を持っていない裸状態であることの危険性は、いかに「軍隊アレルギーになっている敗戦国」であろうと理解できぬ筈がない。


中国が台湾に対して核攻撃しなかった理由は一つしかない。「米軍の存在」である。
仮に米国が台湾を支援していないとすれば、中国はためらうことなく核兵器を使用していただろう。

それはつまり、日本も「米軍なし(核なし)」であれば、核攻撃を受ける可能性が非常に高かったということである。



しかし日本は自前の核報復能力を持つことを断念し、アメリカの「傘」に依存する道を選んだ。

・ 日本は唯一の被爆国であるから二度と同じあやまちを繰り返してはいけない。

・「憲法では軍隊を持つことさえ許されない」のに、自衛隊が存在している。

・ 本来ならば、通常の兵器さえ持ってはいけないということである。

・ 自衛隊の存在意義や動向さえ問題の種になっている現状で「核武装」を目指すなど狂っているとしか言い様がない。それは戦前の軍国主義への回帰を想わせる【危険思想】である。


こうした「主に感情的な理由」を優先させ、安全保障をアメリカに委ねることで、現在まで「あいまい・玉虫色」の国防を続けるに至る。


被爆国であるから
二度と同じあやまちを繰り返さない

そのためには二度と核攻撃されない国にすべきであり、核攻撃されない唯一の手段は「核による報復能力」を持つしかない。げんにアメリカの「報復能力」に頼っているのだ。

軍隊を持つことが「あやまち・・・」だと言うのなら、自衛隊という軍隊を有しているのは何故か。

日本の周囲に「脅威」が存在しているからに他なるまい。まったくの安全だというのなら、米軍の傘も自衛隊も必要はあるまい。

この現実を正面から話しあうことなく、「あいまい」に「なんとなく」を続けてきたのだ。


その結果、

【アジア各国、特に中国と南北朝鮮が絶対に許さないだろう。日本が核武装の話をしただけで激しい抗議の嵐が起きるに決まっている】

このような訳のわからない屁理屈が「今の主流」になってしまっている。

その「中国や北朝鮮」のせいで、我々は核武装する必要があるのではないか。
なのに「許しをこう」とは、いったいどういう話なのか。

「許さないだろう」
当たり前ではいか。
仮想敵国の核保有を許すわけがあるまい?

なぜ許しを得なくてはいけないのか。

外交や国際関係は、感情的なママゴトではない。
まして国防。
そんな幼稚な国防など古今東西どこにも無い。


こういう国家の存亡に関わる重大なことを「あいまい」なままにしてしまったから、日本には理念を持つ政治家がいなくなり、【なにもかも先送りする悪いクセ】が身についたのだと言えよう。



現実的に見つめなおしてみれば、まず「米軍の核の傘」が信頼できるとは思えない。

仮に日本が核攻撃された場合、本当にアメリカは核で報復してくれるのか?

できるわけがあるまい。

日本の「敵討ち」をすれば、米本土も核攻撃を受け、アメリカの市民が何十万人も死ぬのである。

その犠牲をアメリカが日本のためにはらってくれると信じるのは妄想に近い。


中国と北朝鮮は、日本を攻撃するためのミサイルを合わせて数百基配備している。
その中の幾つかは核ミサイルである。

それらを確実に迎撃する防衛システムは存在しない。
イージスBMD艦とPAC-3パトリオットによって「何発か」を撃ち落せるだけであり、残りは日本各地に着弾する。

アメリカ軍がしてくれるのは「早期警戒衛星」の情報を教えてくれるくらいのもの。

それが日米安保条約の正体である。

近年の北朝鮮の挑発などをみれば明らかだが、現代の戦争は「ミサイル戦争」になる。

中東などで起きている「局地戦」、まして地上戦など、日本が絡む戦争では絶対に起きない。

ようするに地上部隊、つまり在日米軍の殆どは「無用の長物」でしかない。

なぜかと言えば、「日本に長距離ミサイルがない」からである。その反対に敵国には日本に届くミサイルがあるのだ。

本気の戦争になれば、ミサイル戦を選択するに決まっている。

日本が戦争を開始すれば、必ずミサイル攻撃される。
それが「核であった場合」、在日米軍はどうするのか?

そこを考えて頂きたい。

「何も出来ないので撤退する」のである。

マッハ10をはるかに超える速度で海の向こうを攻撃できる兵器がありながら、中国戦艦がノンビリと日本へ向かって侵攻してくるなどと、そんな事を米軍が想定してるわけがなかろう。

間違いなく、三沢のJADGEがミサイル発射を感知した時点で、在日アメリカ軍はグアムやハワイに即時撤退する。

ミサイル戦になることを想定しているからこそ、沖縄の海兵隊は「本気で展開することが可能な人員」を配置していない。


決して忘れてはいけないこと。
それは「1950年代以降、日本はアメリカの防波堤となっている」現実である。

防波堤とは何か。
アメリカを防御する「盾」である。

盾は剣を「受け止める」ために存在する。
当然だが、「剣しだい」で盾はボロボロになる。

アメリカ軍が守るべきものは米国本土。
日本ではない。


日本が一方的にミサイル攻撃を受けても、米軍が敵国までミサイルを打ち返してくれる可能性は実に低い。

そのことを中国は知っているし、その「確証を得るために」近年様々な方法で「チェック」を続けているし、同時に「裏の手」でアメリカと裏交渉をしている。

つまり、日本は本当は無防備だということ。



●平和な国とは

中国を含めた外国との戦争を望むものではない。
平和が理想なのは当然のことである。

戦争は絶対に起こしてはならない。

しかし、

・世界は安全ではない

軍隊を持たず、兵器をすべて手放せば「平和国家」になると考えるのは、あまりにも無責任な発想である。

安定した権力を握れば、容易に独裁に向かう。
人類は元来そのような性質。
したがって、
地球上に存在する200ほどの国家等のどこかが、いつ北朝鮮のような危険な国に変貌しても何らおかしくはない。

人間が武器を手放しても安全でいられるような社会を構築できるほど「成熟」するのは、早くても200年後であろう。


・「スイス化」は無理

理想的な中立国(平和国家)と名高いスイス。
できればあのような国家になるのが望ましい。

しかし残念ながら日本は無理。
その理由は、少しだけ知識を持って地球儀で日本の位置を確認してみればすぐに分かる。

地政学からも、そして国民性からも、日本がスイスのような国になるのは不可能である。


そもそも中国や南北朝鮮と日本の現在の「仲」をみてみれば一目瞭然。

「水と油」と言ってよかろう。

挑発の応酬を、お得意の「みないふり」「あいまいなまにしておく」「先送りする」という態度で軽く考えていれば、いずれ取り返しのつかないレベルまで進行する恐れがある。


「いざとなったらアメリカが・・・」
という甘えた思いが根底にあるようだが、それはまったく見当違いと言うしかない。

アメリカにとっての「重要度」は、既に日本より中国の方が重いということに気づくべきであろう。
米国人は日本と戦略的なパートナーになれると考えてはいないが、中国とは戦略的な関係を深めていくつもりでいる。



日本はこれだけの経済先進国になり、国際社会への貢献度も中国などより遥かに大きい。

なのに、日本の存在感はあまりにも薄い。
主要国からの扱いも非常に軽い。
「金を持ってるからそれなりに・・・」という程度の付き合いしかしてもらえないのが真実の日本外交である。

その「軽さ」の原因は何か。
色々あるが、最も大きなものは「パワー」

「力」とは主に「経済力」と「軍事力」を意味する。

この二つのバランスがとれてない国は「大人扱いしてもらえない」のが国際社会の現実。

はっきり言ってしまえば、日本は「三流国」「子供の国」にしかすぎない。国際社会からみれば中国は「大人」だが日本は「子供」


長年世界第五位の軍事費を使い、近代的で優秀な自衛隊という軍事力を持ちながら、なぜそうなのか。

「あいまい」「はっきモノが言えない」
こうした「何でも先送りする性質」の為である。

この「悪いクセ」がすっかり国民性になってしまっていては、外交交渉で優位に立つことができない。


これでは防衛費を「ドブに捨てているようなもの」
まったく国防や国威に役立っていない。


日本人の習い性になっている「悪いクセ」は、大いなる矛盾を抱えていることが影響している。

その矛盾とはアメリカ軍との関係性。
そして米国との歪んだ関係である。

日米は「対等な友人」にならなければいけない。

しかしながら、実際の関係は「操り人形」
金を吸い取っていく親方米国。

アメリカのいいなりになるしかない日本。
屈辱的とも言える関係だと分かっていても続けるしかない現実が、日本人の精神を歪めている。

「日本という国に誇りを持っていない」
自分の国を「自分の力で」守っていないのだから当然であろう。
これが日本を腐ったような国にしてきた因子。

自衛隊は事実上ただのお飾り。
お飾りでないと言うなら米軍は必要あるまい。



日本人の「悪いクセ」は、【自立】をし「大人扱い」されることで是正される筈である。

最悪の人災となった原発事故でさえ誰ひとり責任をとらずにいる【豚のような無責任国家】を返上し、潔く腹を切って責任を取る武士のような日本人魂。

そのような日本人が居る国が、本当の意味での「美しい国」である。



スイスはなぜ世界に冠たる平和国家と呼ばれるのか。
それは全国民が武器を持って戦える兵士であり、そのことに国民が誇りをもっているからなのだ。

自分の家は自分で守る、自分のことは自分でやる。
人の誇りはそこからしか生まれない。

依存心は人間を豚のように変えてしまう。今の日本人のような姿にである。


どうやって守るか。

我が国はスイスとは違い、海で孤立している。
長大な海岸線、それに比較して狭い国土。

「守りは不可能」と考えるべきである。

自衛隊は今の3割に削減してよい。
たとえ百万人に増やしても防衛はできないからだ。


【100%確実な核報復能力】
これによって「攻撃をうけない」「侵略させない」
これしか現実的な防衛はない。

専守防衛。
自衛隊に「撃たれるまで発砲するな」と言っている事は、非現実的な「あいまい日本人」にしか不可能な狂気的な思考であり、地球上にそんな思考をする国は他に存在しない。

だが、それは可能である。
核ミサイルのシステムがあればいいのだ。

これはやろうと思えば現行憲法を変えずにやれる。
「自衛権」の行使にすぎないからである。


どのような配備運用をすればいいのか。
次の章ではこのへんを考えてみたい。


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posted by 魚山人 at 07:22 | Comment(3) | 核武装 | 更新情報をチェックする


この記事へのコメント


語らない方が魅力的

そんなアーティストが沢山います

父上様もその一人

料理の話をしてる方がステキ。。。



魔、、アレですな・・・

キモチは良くわかるんだけどね




今の日本人に何を語ってもムダというものデス

核武装なんて非現実的

それを可能にするには

自民党

いいえ、、、全部の政治家を追放しなきゃムリ


誰もが目先の利権だけで動く国なんかでネ

核兵器を保有すればどうなるか、、、、

クルクル北朝鮮以上のファッショ国家です。。


日本はまず【小学校を卒業】すること

それからのハナシでするよ。。。。
Posted by マル子 at 2013年06月08日 17:27
承知しているよ。
まぁ耳の痛い忠告も、マルちゃんなればこそ(笑)


『沈黙の艦隊』のような空想話をしているわけじゃなく、本当にそうすべきだと思っている。

アメリカや中国に振り回されずに日本がしっかりと立っていくには、それしかあるまい。

マルちゃんの方がよく知っている筈だが(笑


日本はね、【しっかした小さな超大国】になるしかないのだと思いますよ。

「経済成長」とかを掲げてアメリカや中国に金を吸い取られる仕組みにハマり続けていれば、人心は荒廃を極め、真面目に働く正常な人間は一人もいなくなってしまうだろう。
Posted by gyosan at 2013年06月09日 00:01

中曽根が 一方的に決めた 原発。

日本にゎ核兵器を こさえる技術なんて
有り余ってんダロによ 。

原発技術の輸出を 早々とフランス様と
契約したアベッチ。


やっぱ 庶民レベルが 息を吐かないと
この国ゎ 自爆するね。

北や中国からの核弾頭?

むしろ 撃たれねぇと気づかないの
でゎ?


広島 長崎 そして福島の原発事故。
放射能ゎ化け物。

所詮 化け物なんだ
弱点を見抜けばいいだけの話でしょ。

そんな防衛力の開発を 研究してる連中
にゎ 相当な銭が流れてんだっぺよ。

この記事読むほどに カンジルよ

能天気=平和ゎ違うとね。


千利休サン 結局災いを招いたね。
今のご時世に。

何が欲しいんだ。?
人間ってな。

どうせ死ぬのにさ。

お疲れ様です♪
明日も釣りに行きます。
次男坊と姫連れて。

ささやかだが 俺ゎ幸せかもな。
Posted by 鯔次郎 at 2013年06月09日 02:32
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