下の二場面をイメージなさって下さい。
舌の奥が焼け焦げる様な灼熱の砂漠で出会う冷たい清水。
反対に凍傷寸前の手足が切れる様な、凍てつく雪山で出会う温泉。
これが美食の奥義で極意です。
人間が極限の美味を感じるに、これ以上のシーンは無いでしょう。
ニコチンでべたついた舌や、合成調味で味蕾のマヒした舌を持つ大人よりも、敏感な赤ん坊の舌こそがグルメを語るべき資格を有するって事です。
大仰に出ましたが、実はたいしたことじゃありません。
日本酒を飲むのは真冬くらい、しかも何故か12月が特に旨く感じます。
その酒をいかに美味く飲もうかって話ですわ。
いつも辛い事ばかり書いてますので、今日は甘口の酒。
山田錦を精米する事35%。、こいつを冷と熱両方同時に味わってみます。
まずこれ。
寒ブリの皮。板前はこういうクズを酒肴にしなけりゃいけません。
捨てる様なモンを一品にするのが板前ってもんです。
秘密の漬け地につけます。
これを荒く作った氷杯(氷杯やカマクラはもっと丁寧に作りますが、お客用ではなく、自分用ですのでこれで充分。むき出しコンクリートの質感があり、荒っぽくて逆に好みです)に、こうして置きまして。
コイツを炙り、
香ばしく焦げたところに、純米大吟醸を。
その隣には、炙った皮を取出し熱燗を注いだヒレ酒様の熱々。
肴でありながら酒、文字通りの「酒肴」って訳。
熱燗で舌が絡んだら、氷酒で絡んだ舌を洗う。
酒は色々な飲み方がありますね。
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