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2008年03月29日

シジミ(蜆)の味噌汁

シジミのお汁の話でもしましょうかね。
『板前用語集』も先が見えてきましたんで、なんとか終わらせようと懸命に書いておりますが、かたっくるしい文ばかり書いてると頭が変になってきますんで。

蜆

さてシジミの旬なんですが、「寒しじみ」だの「土用しじみ」だの反対の名で呼ばれたりしてまして、「夏が旬なのか冬が旬なのかどっちなんだ」そう思ってなさる方もいるかもしれねぇですね。



簡単に言いますとね、獲れる地域やブランドによって差がありますが、
基本は、
川や湖で獲れる淡水産のマシジミは、冬が旬
海水が混じる汽水域で獲れるヤマトシジミは夏が旬
こう憶えておけばよいです。

ましじみ』(真蜆)は少し横幅が広く、若いやつは黄色味を帯びています。
所謂【寒しじみ】ってのはこいつのことで生殖巣が熟する冬が旬。
マシジミ

そして普通に「シジミ」として売られている大半は【土用しじみ】と呼ばれる『やまとしじみ』になります。
ヤマトシジミ

それと、現在は幻に近いほど激減してますが、琵琶湖特産の『せたしじみ』は大変おいしく、若い固体はつやも鮮やかな黄金色をしています。
セタシジミ


ところが一部の業者が台湾、韓国、中国あたりから輸入した種類の違う貝をヤマトシジミの生息地にばらまいて国産と混ぜちまう。そのまま蓄養して混合させちまう。そしたら色の変なやつや味の悪い奴がごちゃごちゃに混入するからもう何がどれやらプロさえも見分けられなくなってしまいます。それを見越してやってるから悪質ですわ。ハマグリと同じパターンですな。
なんでそういうことをするんですかなぁ。
(根本的には海浜の消滅ですけどね、自然破壊。
片方では海や山をコンクリートで固めて国産生物を消滅させ、もう片方ではグルメぶって国産の食べ物に拘る。こういうのを何といいましょうかねぇ)

ハマグリは見分ける方法も多少ありますが、下のようにシジミは無理です。
(Aが国産)
産地偽装撲滅運動実施店マルタカ水産


まぁ偽装の話がやかましくなったんで、悪質な業者も減ったようですし、信頼できる店から買えばまず問題はないでしょう。

「二日酔いにはシジミ汁」と昔から言いまして、おいらもお世話になってるありがたい貝ですんで、その栄養面を今さら強調するまでもないでしょうが、二日酔いに効くってのは要するに肝臓に良い成分が多いってこと。
グリコーゲンやロイシン、リジン、メチオニンなどのアミノ酸、それにタウリンやカロテン、そしてカルシウムを筆頭にミネラル類特に鉄分が豊富、ビタミンはB12を始めA、C、E、K、B1、B2、B6、ナイアシン、パントテン酸、葉酸。
健康成分のオンパレードですな。

さて食べ方ですけども、
酒や焼酎をぶっかけてフタして加熱するだけの【酒蒸し
しじみの酒蒸し

アサリ飯みたいに飯と炊く【シジミ炊き込みご飯
炊き込み

シジミの炊き込みご飯


上品に【おすまし
シジミすまし汁

色々ありますが、やっぱり『しじみは汁を飲む』ですよ。
味噌汁が一番でしょう。
 
シジミの味噌汁


今や旨いシジミの代名詞になった青森十三湖の蜆。岩木川の淡水と日本海の海水がいい按配に混じった汽水湖でして、岩木川河口あたりのシジミは特に最高とされていますが、この界隈ではしじみ味噌仕立て汁でも「しじみ汁」と呼びます。塩味が主体で味噌は少しだけしか入れないからです。理由はシジミの風味が味噌で消えてしまうからですな。

シジミの味噌汁の作り方十三湖風
昆布を入れた水に、砂を吐かせて殻を揉み洗いしたシジミを入れ加熱
沸騰前に昆布を出す
口を開けたら塩7味噌3の割りで味付け

もうひとつ、シジミは濃厚な赤味噌とも相性が良いです。
ナメコ同様八丁味噌でも旨くいただけますよ。
しじみ


汁にすると小さなシジミの身はたべにくいので汁だけ飲む人もいますが、先にあげた栄養の半分ほどはまだ身に残ってますので、身も食べる様にしましょう。


各地の大和シジミ(土用しじみ)は3月から5月にかけて漁期が始まります。
本当に体に良い食品ですので、たくさんお食べ下さい。

*砂の吐かせ方ですが、淡水産でもアサリと同じく3%程度(1リットルの水に大さじ2くらいの塩)の塩水を使います。半日ほど浸しておきます。砂を吐いたらよく揉み洗いして殻の汚れを落としザルに取り水切りしておきます。この後使う分だけとって残りはフリージング専用袋に入れ冷凍しておきましょう。使うときは凍ったまま加熱します。

画像

タグ:しじみ 貝汁

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posted by 魚山人 at 06:15 | Comment(6) | TrackBack(0) | 貝類・海草類 | 魚山
この記事へのコメント
こんにちは。^^
またお邪魔します。^^;

私が目下の所、最も興味深い分野は昆虫の生態なのですが、最近色んな業者が金目的に世界中から生きた昆虫を輸入して、そういう昆虫を購入する無責任な飼育者が、至る所で飼育破棄したり、うっかり逃がたりして大問題になっていますね。
最近になって外国産昆虫の繁殖問題も、ニュースなどでも取沙汰されるようになって知られてきましたが、釣が趣味ゆえブラックバスの放流問題など、外国産生物の繁殖問題は昔から嫌と言うほど耳にしており、魚仙人さんの憤りも良く分かります。^^;

こういう自然破壊は半分が金目的、あとの半分が企業・消費者双方の怠慢と意識の低さが原因なんですよね。
いい加減に輸入した樹木に付いてた害虫(確かタイワン・カブトムシ)が大繁殖して、始末に終えなくなった事が昔ありましたしね。

商売という物はとことん盲目ならしいですねぇ・・・・・。−−;
Posted by Alces at 2008年04月02日 02:59
こんにちは、Alcesさん(^_^)

おいらの幼少時代は高度成長時代ってのが終わりかけでしてね、これからの日本は商売優先をやめて、もっと人間に優しい国になって行くんだっていう希望みたいなものがありました。ガツガツしたさもしい根性もおさまって自然を取り戻すんだって期待がありました。

それが現在のすがたはどうです。正反対ですな。

経済大国ってのがいかんのでしょうな。世界で10番以下になったってべつにかまわないんじゃないかって思いますけどね。貧乏に戻ればいい。

国土を荒廃させて動植物を破壊し、働く人を使い捨てにするような『経済大国』のどこがいいんだかよく考えてみればいいんですよ。
Posted by 魚山人 at 2008年04月02日 07:41
全くもってそうですよね〜。
それだから日本は食物の自給率が低いんでしょうね〜。
ちゃんとした物の作り方をわきまえればそんなことにはならないはずと思うのですけどねぇ・・・・・。
Posted by Alces at 2008年04月02日 23:56
こんにちは。

おいしそうですねぇ。
おいしいンでしょうけれど^^

シジミの冷凍保存は初めて知りました。
アサリを食べようかと考えていたところでしたが、シジミにします(笑)

明日築地で良いシジミにあたるとよいのですが。
十三湖風のシジミ汁、作ってみたいです(=食べてみたいです)。

基本的なことですが、シジミのお汁(味噌汁)を作るとき、昆布とシジミとお水の量はどの程度で作るとよいのでしょう。
Posted by ポコ at 2008年06月13日 13:28
こんにちは。
煮物にするなら別ですが、貝汁に昆布はあまり使用しません。
シジミから出るだしで十分だと思いますが。
Posted by 魚山人 at 2008年06月13日 15:30
貝のお汁に昆布はあまり使わないのですね。
わかりました。
ありがとうございます(^^)
Posted by ポコ at 2008年06月13日 16:56
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