2015年03月11日

空っぽのグランドデザイン

あれから4年経ちました。
いや、4年過ぎたと言うよりも、
「5年目が始まった」というべきでしょうね。

経過した、過ぎ去ったという語句は、違和感だらけだからです。
ほとんど何も解決していないのですから。

4年が長いか短いか、その感想は個々人の環境などで異なるでしょう。しかし客観的に考えて「短い」と言えるような年月ではない。真珠湾攻撃で太平洋戦争が始まって、原爆投下で戦争に負けるまで4年ですし。当時アレを短いと感じた日本人は多分おらんでしょう。



復興が進まないのは予想しておりました。
カネの問題ではなく、システム・構造の問題ですな。

この国には10年、30年、50年先の未来を想定した「仕組み」というものが、殆ど何もありません。刹那的に目先の利益を追うだけという精神構造が見事なまでに反映された社会構造。

度々巨大地震に襲われているというのに、巨大災害を想定した「命を救うシステム」も構築されていない。

その理由は色々ありますが、
最大の原因は「自分が生きている間は大丈夫だろう」という個々人の ”逃げ切り思考” でしょうね。まぁ、「私だけは大丈夫」という根拠のない想いが非常に強いということです。
そういう選挙民の思考が、政治行政に反映されるのは当たり前のことですわな。

ですから、原発や復興や次の大災害への備えなど「面倒なこと」は遅々として進まないのに、自衛隊のアレだの増税だのはあっという間に決まってしまうという政治のアリサマも「有権者(国民)が望んでいるからそうなる」ということでしょう。



株高だ、オリンピックだ、外国人観光客の激増だのと、「砂糖蜜」のようなモンには大喜びで群がるが、根源的な問題には決して目を向けようしない。見ようとしないんですな。


例えになるかどうか分かりませんが、苦境におかれている現在のマクドナルド。あれをどう思うかです。
食品を提供する企業として致命的ともいえる「信頼喪失」に直面しておりますので、小手先で色々な対応策を打っても苦境から脱するのは難しいのではないか。


【根源的な問題】
それはね、人間を置き去りにして組織だけが肥大化していくという構造そのものです。効率化を追い求める挙句、人間を捨てていくという結果になってしまう。

「誰のための、何のための効率化なのか」
そこがもう分からなくなっているのですよ。

元々は「人のため」だった筈なんですが、
今はとてもじゃないがヒトなんぞ眼中には無い。
それが消費者にまでハッキリと分かってしまうという現状。

株主のためか?
組織幹部のためか?
それとも組織体そのものの為か?

それさえもよく分からぬような様相ですが、

断言できるのは、現場で働く従業員や、そして消費者(お客)の為に存在しているわけではないということ。そんなモンは二の次三の次、どうでもいいという仕組みになってしまっている。

本末転倒とはまさにコレでしょう。

人間にサービスを提供する筈の組織がね、人間など無視して自らの利潤のみを求めて際限なく肥大化する怪物のようなモンになっているわけです。

一企業だけの話ではありません。
国会、霞ヶ関はもとより、市町村の役場にいたる行政、教育現場、そして中小零細企業、その大半が「ヒトのために存在しているという目的を捨て去り、自らが肥大化する為だけに動いている」と言えるのではないか。




マックが「根底からデザインを描き直せるか」どうかは、非常に困難な課題でしょうね。しかし、難しくてもやらなきゃいけない。
そうしないと企業は崩壊してしまうからです。

国家は企業と違うのでしょうか?
同じですよ。
国家も組織であるからには、「ヒトのために存在している」のが本当の姿です。
人ではなく、何かよく分からん姿をした怪物のようなモンを肥えさせるだけになっている現在の姿は異様で浅ましい。


刹那的に利益を増大させることに血道をあげ、その結果「人間が痩せていく」
心も体も痩せ衰えて、荒んでゆとりを失った精神が他者への思いやりを失わせ、殺伐とした思考を加速させる。「自分さえ良ければいい」「他人などどうでもいい」「今さえ良ければいい」

人間をこんな「地獄の亡者のような姿」にして、人間ではない【組織体】だけが豊かになり、巨大化を続ける。

ここに疑問を感じ、本来の姿に戻そうという発想がいたるところで湧いてこないと、何も変わることなくこの流れが続くでしょう。



根底からデザインを描き直す。
地域とかマチ起こしなども結構だが、そういう「組織」のためではなく、「人間のため」になるようなデザインです。マチとか地域って奴は、結局ヒトがいなきゃ無意味なんですよ。

【ヒトがいなきゃ無意味】
ここに思い至らねば、本当の復興は始まらないでしょう。
そして国の姿も変わらない。それはつまり「何の備えもできぬまま、次の大災害をむかえてしまう」ということです。


posted by 魚山人 at 08:18 | Comment(18) | 3.11を忘却する国へ | 更新情報をチェックする