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2007年09月30日

山の芋(ヤマイモ)

日本でいう山の芋は三種あります。
ジネンジョ(日本原産)、ヤマイモ(中国原産)、ダイショ(熱帯アジア原産)。旬は秋。
自然薯の天然を「山の芋」、栽培種を「山芋」と分けていましたが、現在は自然薯も栽培されています。
仲間にキャッサバ(タピオカ)とヤーコン(フラクトオリゴ糖で近年注目されてます)などがいます。
ヤマイモやジネンジョの蔓には葉の根元に葉液が結球してむかご(零余子)が出来ます。これは炊き込みご飯などで美味。

ダイショ(大薯)は鹿児島で少量栽培されるだけであまり見かけません。

ヤマイモ(中国原産)〔一年薯〕〔徳利芋〕は大きく分けて、長い長芋・いちょう芋(やまと芋)と、こぶし形(塊形種)の大和芋(つくね芋)の二種。
いちょう芋を大和芋と呼ぶのは関東でして、とろろ芋とも呼びます。これは関東で好んで使われます。
一方関西で言う大和芋は、奈良に多かったこぶし形のつくね芋。
黒い皮と白い皮があり、黒を丹波芋、白を伊勢芋と呼ぶ事もあります。

右から、いちょう芋〔仏掌薯〕、加賀丸いも、丹波いも
いちょう芋加賀丸いも丹波いも


山芋は生で食べても消化が良くて、昔から「精がつく」、「力が出る」として、滋養強壮効果が有名です。
山の自然をそのまま口に入れた様な、野趣溢れる香りも魅力です。

中でも自然薯(じねんじょ)の天然物は、味が濃厚で、最後まですりおろすのが大変なほどネバリがあります。その味はまさに山菜の王者ですね。しかしまずそこらの店では入手できません。松茸よりもさらに収穫が大変なこともありまして、市場にほとんど出ないからです。
栽培物も出荷数は多くありません。

自然薯
自然薯


このネバリ


山芋をおろすには、ヒゲ根を焼いて切り、皮は剥かずにそのまますり鉢でおろします。おろし金よりも断然すり鉢がおすすめです。店用ならば色が気になるので皮を剥いた方が良いと思うでしょうが、自然薯ならば絶対皮つきがいいです。タワシで洗うにとどめましょう。


現在ダントツに使われているのが、長芋でして、山芋と言えばこの長芋をさすくらいになっています。
何でもソフトが好まれるご時勢からでしょうか、水気が多くネバリが少ないかわりにキツイ香りも押さえられ食べやすくなってます。
扱いやすい形と性質(煮物にも加工にも向く)も、外食店や家庭での需要が多い要因でしょう。日本の野菜全ての縮図みたいな歴史を持ってるって事ですね。
長芋

ヤマイモは和食でもよく使う素材で一般的な料理以外に、過熱して裏漉しした後他の材料と合わせて蒸すという前菜の一品などにも使いますし、飾り切り(扇、鶴、亀、矢羽根、分銅、結び文など)したもを焼いて添える事も多いです。

しかし美味しく味わうなら、やはりと出汁でのばしたとろろ汁にするか
トロロ汁

ご飯やソバにのせてかきこむ様に食うのが一番です
トロロ蕎麦



画像・商品情報はこの記事で紹介しています。






posted by 魚山人 at 08:22 | Comment(4) | TrackBack(0) | 野菜類 | 魚山

2007年04月11日

青菜に酵素

青菜の茹で方に限らず、野菜類を加熱するには非常に大切なポイントがあります。
湯の温度と量と加熱時間です。

青菜はシャキッとした色と歯ごたえを残さないといけませんが、くたっとなって色も褪せたゆで方をしてしまいがちです。
鮮やかな緑が青野菜の命、ちょいとした配慮で差が出ますので憶えておくとよいでしょう。
煮物、汁物、炒め物、酢の物、お浸し、
大体の場合はこの【下茹で】をしてから調理しますので



青菜を茹でる時は、鍋の前を離れたりしてはいけません。
手早く段取り良くが、大事なポイントになるからです。
基本的な板前の「青菜のあおり方」は、

◆野菜量にもよりますが、水一升に塩大さじ1。これを沸かす。

◆茎の固い部分を先に湯に漬け、時間差で全体を入れる。

◆時間はケースで違ってきますが、1分以上茹でる事は無い。

◆青菜の「腰が折れた」ら茹で上がりです。

◆茹で上がった状態から「色がとぶ」のは秒速です、ぐずぐずしてる間はありません。即座に用意しておいた氷水に移します。

◆調理に合った程度の「水切り」をしてから、各種料理に使います。

野菜の酵素は、それ自体野菜の生育に欠かせない大事なものですが、収穫された後には野菜のビタミンを破壊したり、その他厄介な化学変化を起こす存在になります。
この酵素が野菜の色を変色させてしまう犯人でもあるんです。

その酵素を壊す温度が70度以上。
湯が大量でなければいけないのは、野菜を入れる事で温度が70度以下にならない様にする為なんですね。
70度以上の温度で酵素は壊され色を保つ事ができ、短時間茹でることで栄養もある程度守ることができるって訳です。
これは「茹で」だけじゃなく、「炒め」でもまったく同じ理屈になります。
青菜に塩ならぬ、青菜に酵素ってわけです。

昔の人は酵素の働きを知るはずもないのに、ちゃんと理に適った調理法を使っていたんですね。

ホウレン草のお浸し

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posted by 魚山人 at 06:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 野菜類 | 魚山

2007年01月18日

花ゆり根の切り方

花ゆり根は、鱗片を一枚一枚山形に切り込み、面取りすることで綺麗なぼたんの花ができますけど、けっこう手間がかかります。
そこで簡単スピーディにできる花ゆり根のむき方を紹介します。

SN360376.JPG



花ゆり根の作り方


@ ここを参考に下処理します

A 外側の鱗片をむいてしまいます

SN360365.JPG


はがした外側は「かきゆり根」として、含め煮、汁物、和え物、揚げ物、茶碗蒸し、ちらし、等に使います

SN360377.JPG


B 根の部分をえぐる様に切り取り

94999749.JPG 94941919198.JPG

C 鱗片を半分にカットしていくだけで

010001.JPG


0100002.JPG


010003.JPG



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D 花の形になります

010005.JPG


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タグ:花ゆり根





posted by 魚山人 at 21:33 | Comment(0) | TrackBack(0) | 野菜類 | 魚山

2007年01月17日

菊かぶらと八方むき

春の七草「すずな」はかぶの事。
世界中で食べられてる野菜です。

漬物にされることが多いですね。
京の聖護院かぶの「千枚漬け」
飛騨の「赤かぶ」

葉も美味しく、
滋賀の「桜漬け」の日野菜
信州の「野沢菜漬け」
京都上賀茂は「すぐき漬け」

冬から春にかけて旨味が増しますんで、よく使います。
カブラ蒸しなんか美味いっすよね。


蕪の切り方

@小かぶの花切り

細かい菊模様を切る事もありやすけど、大量に使う場合の簡単な切り方です。

まずは八方に剥いて、(りんごむきでもよい)

00111.JPG

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SN360316.JPG


画像の様に縦に切り込んでいきます。

070115_1526~01.JPG


出来たらすぐに水に放ちます。

SN360357.JPG




A 聖護院かぶの千枚切り へ


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posted by 魚山人 at 05:55 | Comment(0) | TrackBack(0) | 野菜類 | 魚山

2006年11月27日

簡単キレイ「飾り切り」

飾り切りの入門編です。

料理というのは、気軽に考えて何度もやってみるのも大切。
難しく考えて、嫌いになっては意味がないですから。

とても簡単な飾り切りなどを憶えておくと、それだけで食膳が華やかになり楽しくなります。まずは料理を好きになって行く事です。


簡単なのにかなり見た目の良い切り方に、「切り違い」があります。
*小さい画像は拡大出来ます

真ん中に包丁を入れます
061126_1357~02.JPG

こうして上から入れた方がやりやすいでしょう
両端は切り離さない
061126_1357~01.JPG

対角線に、表と
包丁の向きはそのまま
061126_1358~01.JPG

そして裏から、中心まで包丁を入れます。
061126_1358~02.JPG

左右に引っ張れば
061126_1358~03.JPG

出来上がり

061126_1359~01.JPG



これを二面ではなく四面でやってみます。
この場合は真ん中の切り込み無しで。
061126_1143~01.JPG 061126_1143~02.JPG 061126_1143~03.JPG

四方から4つ切り目を入れます
061126_1144~03.JPG 061126_1145~01.JPG 061126_1146~01.JPG

061126_1146~02.JPG
 
 
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posted by 魚山人 at 06:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 野菜類 | 魚山

2006年11月13日

辛子菜と高菜

今が旬の野菜に、高菜、辛子菜、があります。
両方ともアブラナでして、細かな種類はありますが、ザーサイも含めてほとんど同じ物と考えていいですね。

愛媛高菜

他の青菜類と比べてやや葉が硬いので、煮物よりも炒め物が合いますが、大体は漬物に加工されます。


博多辛子高菜



鮮やかな色とパリッとした食感を失くさない様に料理するのは他と同じです。

青モノは、必ず沸騰湯で「あおって」から使います。
その時意外は加熱しません。
炒めるときは強火で手短に、
煮物は冷ました汁をはるだけです。
温製なら最後に入れます。
ともかく加熱で色が飛ぶって事に注意しましょう。
茶色になった青菜は食えたシロモノじゃありません。


九州博多じゃ正月の雑煮に欠かせない
「かつお菜」もこの仲間です。
かつお節に負けないダシが出るってんでこの名でよばれてまして、
小ぶりで煮物にむきます。

かつお菜
 

画像

タグ:高菜 辛子菜





posted by 魚山人 at 08:40 | Comment(2) | TrackBack(0) | 野菜類 | 魚山

2006年11月05日

ワサビが効いてるね!

山葵には二種類ありやしてね、静岡は天城、伊豆で有名なのは、山わさび又は水わさびと言います。
もう一つは島根に多い陸わさび/畑わさびですわ。


多用するのは、やっぱり静岡の山わさび。
これは水温13度くらいの清流が条件で、植えて三年目の物が出荷されます。

山わさび



よく見かける粉ワサビ、あれはコックさんが言うレフォール、つまり西洋わさび/わさび大根で、ローストビーフに添えるホースラディッシュの事ですが、これが原料ですね。
辛みは有りますが、山葵特有の風味に欠けます。


わさび茎葉
茎は茹でて和え物、酢の物、お浸しに
葉はわさび漬けや、粉末にして粉ワサビにします。
わさび漬け



本ワサビの使い方は、
茎の付いた部分を鉛筆削りの要領で削ぎ落とし、
イボイボを包丁の背やスプーンで掃除して

わさび掃除

屑は湯に通して塩でアクを抜き、割り醤油(酒、味醂と)に漬けておくと、漬け物になります。


掃除した後の保存は、濡れた新聞紙に包んで、あるいは綺麗な水に浸けて冷蔵庫へ入れると三週間くらい持ちます。ラップして冷凍も出来ますが、その場合凍ったまま使用し、解凍してはいけません。


おろしましす。
これはサメ皮のわさび卸しなんですが
サメ皮
これを使うと、
やはり普通のおろし器とは、辛みと風味が違いますね。
サメ皮のわさび卸し


で、おいらは酒の肴にするときにゃね
こうやって拍子木切りにしまして

Wasab


そのまま酒肴にします。
ちょいと表現出来ねぇ旨さでやんす。


画像  本わさび   さめ皮おろし板   わさび漬






posted by 魚山人 at 06:00 | Comment(0) | TrackBack(0) | 野菜類 | 魚山

2006年11月03日

エシャロットと島らっきょう

エシャロットと言えば、洋食屋さんでお馴染みなんですが、日本で出回ってるエシャロットの殆どは、らっきょうを軟化栽培して若どりしたものでして、本当のエシャロットとは別種です。
本来のエシャロットは、下の様にほとんど玉ねぎですね

エシャロット

さて、下はらっきょうを若どり(白い部分が成長する前に収穫)
しました日本版エシャロットのさらに沖縄バージョンでして、
『島らっきょう』と呼びます。
 

ニンニクやニラ、ネギの類と同じユリ科ですから、
その滋養強壮は、そこいらの薬なんか相手にならねぇくらいのモンですね。

この島らっきょうの特徴は辛みです。
おいらは、はまってるんですよ、この辛みに。
もう甘ったるいらっきょうは食う気がしなくなります(好きですがね)

この辛みのおかげで、ご飯や茶うけだけでなく、酒のつまみにも最高。
もちろん、辛みだけでなく、旨味もあります。
まず、ヤミツキになるでしょうな食べてみたら。

旨いですよ。





posted by 魚山人 at 06:00 | Comment(2) | TrackBack(0) | 野菜類 | 魚山

2006年10月08日

わけぎとあさつきの違いは?

ネギはいまだに地方色が濃い野菜で、種類も豊富。
大きく分けると、白い【根深ねぎ】<東日本>
         緑の【葉ねぎ】<西日本>
に分類できます。
根深は白ネギ、白い葉鞘部分を食べます。
葉ねぎは青ネギ、緑の葉を食べます。

さて、わけぎとあさつき、名前はよく耳にするけども、「その違いは何?」って質問には困る方が多いんじゃないかな。

わけぎってのは関東なんかじゃ、単に細かったり若かったりする葉ネギを指してたりしますが、正確には、わけぎはネギではありません。
南日本で多い、ネギ様の細い植物です。

あさつきはネギの親類でして、一族では一番痩せっぽっちです。

しかし、実際のとこ、ごちゃごちゃして、市場関係者すらよく区別できないのが現状ですね。
なんだかわかんねぇやって感じです。
種類が多すぎるからです。

ネギは甘さがあるんですよ。
その甘さを引き出すには、切らずに焼くって方法が一番です。
なるべく長いまま、焦げないようにホイルに包んで焼くといいですね。からし味噌をベースに工夫したタレに付けて食べれば最高の酒肴になります。
おいらは塩だけ振って食べます。

昔から薬草にもされて来ましたが、現代栄養学でも徐々にその効能ぶりが解ってきてます。古人の知恵はここでも証明されそうです。

鍋の季節に合わせた様に旬になるネギですが、鍋に最高なのが、下仁田ネギです。寄せ鍋やスキヤキがぐんと旨くなること間違いなしですね。

 






posted by 魚山人 at 06:04 | Comment(0) | 野菜類 | 魚山

2006年10月07日

ゆり根

ゆり根はその名の通り、ユリの球根です。
種類は、大型を「大葉ユリ」(山ユリ)
小型のものを「姫ユリ」といいますが、市場では「鬼ユリ」、「小鬼ユリ」で呼び分けます。
10月から翌早春にかけてが旬で、正月料理にもよく使います。

ほくほくしており、淡い甘みは上品ですから、上物の産地は東北や北海道ですが、薄味の関西で好んで使われますね。
現在、和食は関西風が全国的な主流になってますので、おいら達もよく使います。
その形も料理人好みで、木の葉や花弁に似た鱗片は、薄蜜で煮て紅色をつけて「花ゆり」にし、さまざまな料理の彩りに重宝します。




◆ゆり根の下処理

@色の悪い部分をむきとり、真っ白な状態にする
A手で二つに割る
B根のほうにV字に切り込みを入れる
C一枚ずつ丁寧に剥がし水に落とす
Dおがくずをきれに洗い流す

水に放した処理済みのゆり根



花ゆり根の切り方



ゆり根を使用する料理色々

茶碗蒸し



天ぷら


各種ちらし寿司


画像 美瑛・富良野産 ゆり根

タグ:ゆり根





posted by 魚山人 at 06:16 | Comment(2) | 野菜類 | 魚山
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