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2006年11月19日

寄せ鍋と水炊き

寄せ鍋と水炊きは、料理屋でもかなり曖昧に混同されていて、どっちなのかよく分からないってのが現状です。
これは、より良い味を求めた結果であり、各地各店によって変化してゆくのは当然の事かもしれません。

寄せ鍋は、時節の肉や野菜をだし汁で調味して、割り下を加えながら煮て食べる物。肉は魚肉や鶏肉です。
広義には、「すき焼き」や「おでん」もこの仲間になります。

寄せ鍋

水炊き(水焚き)は、材料を水からゆでていき、つけタレで食べる物。
「チリ鍋」や「しゃぶしゃぶ」はこの亜種と考えてよいでしょう。

 寄せ鍋と水炊き2.gif

原型は中国の火鍋子で、それが長崎に伝わり、博多で日本独自の料理になったと考えられてます。

水炊きといえばやはり「鶏鍋」ですね。

市販されてる鶏のほとんどはブロイラーなんですが、「あぶり焼き」(ブロイル)の名前通り、本来味をつけて焼く事を目的に創られた鶏でして、鍋にするにはコクが足りません。

それで地鶏なんですが、
日本には元々野生の地鶏は存在しません。
銘柄地鶏は在来種を様々にかけ合わせたものです。
しかしやはりブロイラーとはコクが違います。

今は捌かれた鶏を仕入れる事が多く、丸鶏をさばく機会も少なくなりましたが、勿論さばく技法が和食にはあります。
鶏や鴨やうずら、それにすっぽんを姿からさばくのを、「ほどく」と呼ぶ人もいます。「丸ほどき」ってことになります。
機会がありましたら、詳しくご紹介しましょう。

PIC_0001.JPG PIC_0002.JPG

水炊きの作り方


これはもう店によって違いますので、こうだって言えるやり方は無いでしょうが、美味しく食べれる要点だけ幾つか。

地鶏はスープを活かしたいので、水から時間をかけて煮ていきます。
生のまま肉を入れますので、アクを徹底してすくい取ります。
博多風のコッテリにしたければ、ガラを強火で沸騰させながら白濁したスープを作っておくとよいでしょう。
透明なスープは弱火から中火で作ります。
肉が簡単にほぐれるくらいの柔らかさになったら、一度取り出します。ここで鶏肉を冷水で洗っておくと品のよい料理になります。
出来たスープに好みで一番二番出汁を加え、薄口醤油、味醂、酒、塩で味を調えます。物足りないくらいの薄味にした方がよいです。

スープを中火にかけながら、先ほどの肉や下ごしらえした野菜を入れ程よく煮えたら、ポン酢や酢しょう油で食べます。
必要以上に加熱しないのが肝心ですね



画像






posted by 魚山人 at 07:41 | Comment(0) | TrackBack(0) | 椀物・丼・鍋物・蒸し物 | 魚山

2006年11月11日

美味しいおでんを作るコツ

おでんは江戸前です。

この種の料理には珍しく、関東から関西へ伝播しました。
「関東煮」(かんとうだき)ですわ。
原型は田楽だと言われてます。


味付けの基本は

濃厚な『関東風』
だし 10 しょう油 0.5 みりん 0・3
 
薄味の『関西風』
だし 10 薄口しょう油 0.3 砂糖 0・2 酒 杯1 塩一つまみ

だしの基本は昆布とかつお節、一番出しです
これに鶏ガラ、牛軟骨、豚骨等、これを好みで加えてあっさりとこってりのどちらかにします。

なんですけどね
あっさりとこってりの間に微妙な味加減がありやして、同じ味は無いくらい、こりゃもう一つのジャンルですな。

お好きな味にして召し上がるのが一番です。


美味しく作るコツは、たね の下ごしらえ
これで差が出ます。


◆こんにゃく
大量の塩でもむ、4〜5分放置しそのまま沸騰した湯に入れて5分ほど茹で中まで火を通す。
ざるに上げそのまま冷ます(おかあげ)
味を優先するなら包丁せずに手でちぎるかスプーンでかきとる。
下茹
◆厚揚・がんもどき
湯をかけるだけでは、油切れしません。
熱湯でゆでましょう。

◆昆布
できるだけ上等がよいです。
ハサミを持ちながら結ぶ先から切り離していきます。
水で洗ってはいけません。

◆大根
3cmの大きめの輪切りにして裏側に十の形に切り込みを入れ米のとぎ汁でやや芯が残るくらいまで下ゆで。

◆じゃがいも
板前は包丁で皮をむいてから料理に使いますが、
美味しく食べるには、皮付きのままゆでて(硬めに)熱々のうちに皮を手むきにしたほうがいいです。

◆他の材料
野菜も肉も、そのまま使用してはいけません。
下ゆで、揚げ、焼き、乾し
必ずひと手間かけましょう。


煮込みのポイント

家庭で作るなら土鍋。
これに勝るおでん鍋はありません。

◆絶対にたねを一度に入れない
全部別煮するくらいの感覚で、
火が入りにくい材料から順に入れる。

◆大量のだし
材料がかぶるくらいたっぷりの汁の中で泳がせる。

◆煮過ぎは禁物
構えとしては、あらかじめ全部煮ておいた材料を、おでん汁のなかで炊き合わせるという感じでいいです。
1時間以上煮る必要はありません。
材料の持ち味が全て消え去ります。



とまあ、うるせぇ事をならべましたが、
どんなアレンジでもござれの自由度の高さがおでんの特徴。
独自のセンスで料理の腕前をふるってください。








魚の頭で作ってみました。『鰤頭関東焚き』






posted by 魚山人 at 20:55 | Comment(2) | TrackBack(0) | 椀物・丼・鍋物・蒸し物 | 魚山

2006年11月07日

クエ鍋

少し冷え込んで来ましたね。
風邪なんぞひかない様にして下せえよ。

鍋がようやく様になるってもんですが、
鍋物にしたら、ほっぺたが落ちる魚を紹介しましょう。

こいつです



世界で300以上も種類があり、釣り師に人気のある魚です。
西日本じゃ珍重される魚でして、
マハタ、クエ(アラ)、ノミノクチ(アコウ)、ヤイトハタ、キジハタ等色々ですが、まあ 【羽太】(はた)ですな、要するに。
沖縄でも良く釣れて、種類は豊富。あまり豊富過ぎて名前が憶えられませんので、まとめて『ミーバイ』って呼んでます。
マハタとクエは区別されますが、同じ『ハタ科・スズキ科』の同類。
たいした違いはありません。
ハタで結構でしょう。

『唐津くんち』では祝い肴に
長崎の『卓袱料理』でも欠かせません。
ちゃんこ鍋にうるさい力士さん達も、アラ鍋にゃ目が無いとか。

そりゃあ旨い鍋が出来ます。

口当たりは柔らかく、品があり、クセは無い、甘みもある。
出汁は極上ときてる。
鍋にうってつけですわ。

旨いだしの出る魚ですね。
おいらはこいつで作る味噌汁も好きです









シメは雑炊ですねやっぱり



画像情報はこちらの記事で紹介しています




関連記事  ハタ(クエ)のおろし方

タグ:クエ鍋





posted by 魚山人 at 06:00 | Comment(4) | TrackBack(0) | 椀物・丼・鍋物・蒸し物 | 魚山

2006年11月02日

これから美味い、金目鯛

安定して獲れると同時に、姿形も、味もなかなか上等
そんな有り難い魚が、金目ダイです。
関東の主産地、相模湾じゃ、マダイの代用品として祝儀に欠かせません。
その割には安価でして、優秀な魚です。
キンメダイ


寒くなって来ますと、一層脂がのり、美味しくなります。
クセのない白身は、刺身でも旨く、どんな料理にしても美味い。


見分け方も簡単。
名前通り、目が澄んで光ってるのが新鮮です。
きんめだい

キンメの目


赤の美しい皮目を活かしたいなら、皮付きで刺身に
061008_1136~01.JPG



皮に湯をかけて、『湯霜作り』に
SN360069.JPG
SN360070.JPG
SN360071.JPG

皮付きの刺身を切る場合
刺身刀法の一つ、『引きかけ造り』(切り掛け作り)にします

サバの八重づくり
061120_1040~01.JPG

一度包丁目を入れ、二度目に切り離す手法でして、皮が口の中で残らぬ配慮ですね。
カツオ、サバ、マダイ、その他色んな魚でも同様です。
(あらかじめ縦に数本切り目を入れておく方法もある)

右側の切り離した刺身の皮目に包丁目が入っている。

PA0_0006.JPG


同様に切り掛けで切った、真鯛の姿造り。
919848.GIF


鮭の焼き霜造り
SN360394.JPG





もちろん刺身も美味いのですが、おいらは、この魚をより旨く食べるには、火を入れる料理が良いと感じています。


関連記事 皮を引いて刺身に黒ムツとキンメ。皮引きの妙



きんめ鯛 西京漬


金目鯛煮付け
イメージ
画像






posted by 魚山人 at 06:00 | Comment(2) | TrackBack(0) | 椀物・丼・鍋物・蒸し物 | 魚山

2006年11月01日

鍋物のお話

今年は冷え込むのが少々遅い様子ですね。
ちり鍋、寄せ鍋、カキ鍋、石狩鍋なんかにゃ、まだちょいと食指が向きませんな、これじゃ。

取り合えずは、雑炊の話から始めますかね。
9871656799.JPG
と、言っても長くなりますので
手短に
美味しい雑炊のコツだけ少しばかり挙げましょう。

◆土鍋を使用する

◆炊き上げたご飯は必ず流水で洗って粘りを取る

◆だし汁はご飯の三割増し

◆中火で煮立て、卵を溶き入れたら火は止める

◆梅、シソ、海苔、それに良い塩が決め手

そして
良いダシ汁が肝心なのは言うまでもありやせん。

*通常、魚で仕立てる鍋は昆布であっさりと出汁をとります。しかしこれは基本ですので、絶対というわけではありません。おいらはコクのある方が好みですので、カツオ出汁も良く使います。





生つばモンの鍋画像



鍋物の記事

鍋物の美味しい作り方

クエ鍋

河豚

かに

あんこう

真ダラ

すっぽん

スキヤキ、しゃぶしゃぶ

水炊き

おでん

石狩鍋

きじ鍋

ぼたん鍋

平成鍋物大全







posted by 魚山人 at 08:42 | Comment(8) | TrackBack(0) | 椀物・丼・鍋物・蒸し物 | 魚山

2006年10月27日

あんこう鍋

西がフグなら東はアンコウってなもんです。
あんこう鍋1.jpg

漁師はこいつの事を「汐待ち」って呼んだそうで
うまくすると、腹に魚が一杯入ってるから、つまり宝袋の様な魚だそうです。

腸意外に捨てるとこがなくて、
ヌノ又はフンドシ(卵巣)、水袋(胃)、エラ、トモ(尾)、柳肉(身)、そして一番旨い、皮、キモ(肝臓)を、アンコウの七つ道具と言います。

20キロにも成長しますが、旨いのは10キロ前後。
その大きさとグニャグニャの魚体は、とてもじゃねえがまな板でおろせませんので、吊るしてからさばきます。
「鮟鱇の吊るし切り」ってやつですね。
 吊るし切り
吊るしたら、口から水をたっぷり入れて、
まずヒレを切り取ります。
次に口の周りに包丁して、そこから皮を剥ぎ取り、
腹を切り裂き、中身を取り出し、
身を三枚におろします。




そろそろ寒くなって来ました
やっぱり鍋ですね。


関連記事

吊るし切りにしないで、まな板であんこう捌き/どぶ汁

アンキモと紅葉おろし

ポン酢を作ってみよう


鍋の画像






posted by 魚山人 at 06:21 | Comment(2) | TrackBack(0) | 椀物・丼・鍋物・蒸し物 | 魚山

2006年10月16日

鯛で松茸

いい形の鯛です。バランスとか
天然ダイは尾の形と、綺麗な桜色の体色が特徴
養殖は水深が無いとこで育つんでこの特徴が出ません。
鯛


鯛


これをどうするかと言いますと
土瓶蒸し








posted by 魚山人 at 06:21 | Comment(2) | 椀物・丼・鍋物・蒸し物 | 魚山

2006年10月06日

うどん

4u_w_a_m.jpg昼ご飯にウドン食べてる方、
いったいどれくらいの人数なんですかねぇ。

時は平安朝、饅頭を煮て、
それを 【混沌】<こんとん>と
呼びました
最初、【切り麦】と言い、
それを料理法で
【熱麦】 と 【冷麦】に分け
後々それを総称して【饂飩】<うんどん>になったと云います。
日本人に愛されてる料理の一つですね。
タグ:饂飩





posted by 魚山人 at 12:03 | Comment(2) | 椀物・丼・鍋物・蒸し物 | 魚山

2006年09月29日

海鮮丼

ああ美味ぇモンが食いてえぇ




海鮮丼とか・・・・

海鮮丼2.jpg



材料は有り、何時でも作れるのに、
自分で作った物にゃ何故か食欲が湧かない

因果な職業ですわ


海鮮丼


タグ:海鮮丼





posted by 魚山人 at 11:16 | Comment(3) | 椀物・丼・鍋物・蒸し物 | 魚山

2006年08月31日

ちょっと旨い味噌汁

出汁の話が続きやしたんで、ついでと言っちゃなんですが、味噌汁の、ちょっと旨いやつを紹介しましょう。

ハタ、アラ、クエ といった魚たちがおります。
この魚達の荒(身以外のクズ、中骨やら頭)を使用します。

適応な大きさにカットしたら、
一度沸騰した湯にくぐらせてすぐにザルに空けます。

きれいに水で洗ったら、水をたっぷり張った鍋に入れ
極弱火で煮込みます。

(この間色々秘密系の物を入れます)

アクをすくいながら、5時間は煮込みます。

まるで一流フレンチ店のフォメ・ド・ポワソン?のような
スープになりましたら、漉し袋に厚削りのカツオ節を入れて追いガツオします
(この場合通常は昆布を使うんですが、
 これはお店用の料理ではなく魚山人用ですので)

なんとも言えぬよいアンバイのスープに
まずは白味噌を溶き入れます。
この美味さは反則でししょうね.JPG

少し時間をおいて濃い赤味噌で仕上げます。

ここまでの過程で一度も沸騰させてない事に注目。
その必要はありません。

これでそんじょそこらじゃお眼にかかれない味噌汁になりますが、
まだ完成ではありません。


和食の板場ではニンニクはご法度です。持ち込み禁止。
栄養と旨さは分かってますが、あの香りは和食の風味を損なうと考えられていますので。


ところがおいらは、先ほどの味噌汁におろしにんにくをたっぷり加えて仕上げます。(個人用です。店では出せません)


これはちょっとおいしいですよ。


お試しになっちゃいかがでしょう  





posted by 魚山人 at 06:08 | Comment(3) | TrackBack(0) | 椀物・丼・鍋物・蒸し物 | 魚山
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